【開発秘話】SPEED METAL SS / SPEED METAL エギドロッパー
2025.05.28

SPPED METAL SS

開発のきっかけ
今回登場する「SPEED METAL SS」は、前作のSPEED METAL Sのさらなるバージョンアップと、昨今のイカメタルにマッチしたモノを作りたい想いがきっかけでした。
まず、ここ数年のイカメタルのトレンドでは、オモリを使った釣種のオモリグをするアングラーが増えています。
これまでは、山陰エリアのみの定番釣法でしたが、今や全国に拡がっています。全国的に見れば、オモリ号数も15号~で、場合によっては50号を使用するエリアもあり、これまでの610MHだけでは対応できないと感じるようになりました。それにより、より繊細な操作を行いつつ、SPEED METALシリーズのコンセプトである攻撃的な「誘って掛ける」という特性をしっかり継承した610Mというスペックを追加しました。まさに、がまかつが提唱する次世代イカメタル竿のスタンダードモデルとなるよう意識しました。また、目指したゴールは「価格以上の満足感」です。初期サンプルから非常に出来が良く、同価格帯の竿の中では感度と操作性ともに群を抜いている竿だと断言できます。
開発に向けて

テスト釣行でのハプニングは?
実は、大変だと感じたところは、あまりないんです。
そのぐらい初期サンプルからテスト釣行まで上手く進行し、終始テンションが上がりっぱなしでした。
前作のSPEED METAL Sに、より穂先の安定性を加えて、テスト釣行中も使っていて愉しいと感じる場面が多々ありました。
いち早く、この愉しさを皆さんに知ってほしい、どうやってこの良さを伝えようかな?そんな事ばかり考えていました。
製造サイドが、これだけクオリティの高い竿に仕上げてくれたので、企画発案者であるものの、営業員としてプレッシャーも感じました。
販売店やユーザーの皆様に、この竿の素晴らしさを伝えられなければ、営業マンとして失格やな。と…。(笑)
この文面だけでは語り尽くせない魅力がSPEED METALシリーズにはまだまだたくさん溢れています。
釣り場や販売店にて私を見掛けることがあったときは、気軽にお声がけください。時間の許す限り、この竿の良さや使った先にある世界観など存分に語らせていただきます。(笑)

ここに気付いてほしい!
やはり「穂先の安定性」です。
荒天時やアタリの出方が小さいタフコンディション時に大きな差が出ます。
個人的な感覚としては、ビタっと止まってアタリを大きく表現してくれるので、使っていて視覚的にも楽しい竿になっています。
この部分は、設計担当者のこだわりポイントの一つですので、皆様も堪能してみてくださいね。
中級者にとっては、自身の釣りに対してさらに自信が持てるようになり、上級者にとっては、まるで竿が身体の一部のように違和感なく操れるものに仕上がっています。
ここだけの話、「本当にこの価格設定で良いの?」と思い、少々価格設定にスケベ心が出そうになりました。(笑)
そのような自信作ですので、この竿を通して、SPEED METALが魅せるイカメタルの世界を堪能していただけると嬉しいです。
SPEED METAL エギドロッパー

エギドロッパー95F SLIM開発のきっかけ
「群れの中から大きいイカを選んで釣りたい」という欲望が大きなきっかけでした。
一般的には、サイズを狙うならオモリグが優勢という認識があるかと思います。
ただ、潮の加減や中層にイカが浮いた場合は、オモリグよりもイカメタルのほうが結果が出やすい時があります。
その際に、シルエットによるアピールを強めることで、ある程度サイズを選んで釣れるということが、この製品のテスト釣行を通して確認することができました。
シルエットの大きさで、遠くにいるイカにもアピールができ、高活性時にはステイ直後にアタリが出るので、勝負が早い点が特徴です。
そんな形で2シーズンテスト釣行を繰り返し、満を持してデビューします。
裏技的な使い方ですが、オモリグの超ロングステイにしか反応しないような時に、エギの代わりに、このドロッパーを使うと昨シーズンは良い思いができました。
アタリの出方は少しボケますが、独特の浮遊感で、ここぞ!の時の切り札としても使えますよ!
テスト釣行でのハプニング、大変だったところ
ハプニングといえば、プロトカラーが一投目で魚に喰われて無くなってしまい、その日にテストが出来なくなったことですね。(笑)
基本的には、いつも設計担当者とああでもない、こうでもないと話合いながらテスト釣行を行っていますが、この日はどうしようも出来なかったですね…。
あとは、カラー調整が肝心なので、サプライヤーと何度も議論しながら作り込みました。ユーザーの方々はもちろん、私自身も自信を持って使い続けられる製品に仕上げたいので、この部分は特にこだわって修正を繰り返しています。毎シーズン新たな発見があるので、いつもイカに勉強させてもらっています。余談ではありますが、実は世の中のドロッパーの中で近年定着した「ゼブラカラー」の元祖は、実はSPEED METALエギドロッパーです。お馴染みの強豪球団カラーや人気ファストフード店カラー、赤エビゼブラなどのルーツは社員のちょっとしたアソビ心からスタートしたカラーです。個人的には、エサ釣りでは無いので、リアルさではなく、アソビ心を大切にしながら、こんなカラーで釣れたら楽しいだろうなという気持ちを大切にしながら新色を考えています。勿論、釣果が伴わなければ、製品化はしませんので、その点はご安心ください。
新色のなかで一押しは?
私のイチオシは1.8号、Fタイプ、SLIMタイプなら「#34ナチュラルベイト」、2.5号なら「#42KJオニヤンマ」です!
前者はがまかつ若手営業マンが現場ヒアリングをベースに、初めて考案したカラーで、見た目に反して、状況を選ばずいつでもめちゃくちゃ釣れるおすすめカラーです。
皆様も騙されたと思って、使ってみてください。類似カラーは他になかなかないので、ハマれば独り勝ち出来るかもしれませんよ!?
後者は、設計担当者が半分ネタで作ったシークレットカラーです。昨年はカメムシが大量発生したこともあり、カメムシ撃退や!と天敵のオニヤンマをイミテートしています。
ちなみに、テストではカメムシに効果はありませんでしたが、イカには効果絶大でした!ネタ満載ながら実釣力も兼ね備えた異色の経歴のカラーです。
開発者プロフィール
中村有登(なかむら ゆうと)
入社歴
2009年入社。新卒で営業部に配属され、現在は東日本エリアを担当。
入社のきっかけ
釣りが好きすぎて、気が付いたら入社しておりました。
普段する釣種
もちろんイカメタルは大好きですが、ヒラマサジギングも大好きです。
最近はチヌフカセとエビ撒き釣りに、ドハマりしております。
イカメタルの好きなところ
工夫のしがいがあるところが第一の魅力ですね。あとは、再現性があり、ゲーム性が高いところです。繊細なアタリを捉えて、掛けた瞬間の重量感には興奮が抑えきれないです。